ランサムウェア攻撃は、添付メールの攻撃からVPN装置侵入が増えてきている?

こんにちは、穂苅智哉と申します。

前回は、「複雑に見える8文字パスワードは、MD5ハッシュ値での保存でも1時間かからずにバレてしまう? 」というタイトルで、実はパスワードを複雑にしただけではすぐに見破られてしまうことがある、いう内容を取扱いました。興味がある方はぜひご覧ください。今回は、ランサムウェア攻撃で注意すべき攻撃手法のVPN装置侵入がテーマです。

目次

ランサムウェアのよくある手口

ランサムウェア攻撃は、企業や個人のデータを暗号化し、身代金を要求する手法です。従来は、悪意のある添付ファイルを含むフィッシングメールが主な手口でした。メールを開封した瞬間、マルウェアがシステムに侵入し、データを暗号化します。これにより、業務上必要なデータが使えなくなるため、場合によっては業務が停止し、暗号化されたデータを戻す代わりに、身代金を支払わざるを得ない状況に追い込まれます。

このランサムウェア攻撃は、従来は悪意のある攻撃者からのメールに添付されているファイルをダウンロードしてしまうことで被害を受けることが多かったのですが、サイバー攻撃は日々形を変えながら進化しているため、最近ではVPN装置からの侵入で被害にあうケースが出てきています。

VPN装置侵入の脅威

VPN(Virtual Private Network)は、リモートアクセスを可能にするため、企業のネットワークセキュリティにおいて重要な役割を果たします。しかし、VPN装置に脆弱性が存在する場合、攻撃者がその脆弱性を突いてシステムに侵入することができます。一度侵入されると、ネットワーク全体が危険にさらされ、機密データの漏洩や業務停止など重大な影響を及ぼします。2022年には倉庫業をはじめとして多角的に事業を展開している企業がVPN機器の脆弱性を突かれてランサムウェアの攻撃を受け、共有フォルダの一部ファイルが暗号化され、企業が保有している個人情報の流出が起こり、サーバーが非常停止しました。
VPNは、多くの企業で使っているものです。その際に自社の情報を守るのは自社のメンバーですし、定期的な対策を取っていくのも自社のメンバーです。もしセキュリティ側の対策が不十分と感じられた方は、一度立ち止まって現状の自社の状況を洗い出してみるのが良いでしょう。

ランサムウェアの攻撃から企業を守るための対策とは?

ランサムウェアやVPN装置への攻撃から企業を守るためには、以下の対策が重要です。

1.定期的なソフトウェアの更新
OSやアプリケーション、特にセキュリティソフトの最新バージョンを常に適用することで、既知の脆弱性を修正します。

2.多要素認証の導入
VPNアクセス時に多要素認証を導入し、不正アクセスを防止します。

3.社員教育:
フィッシングメールの見分け方や、安全なファイルの取り扱い方法について、定期的に社員教育を行います。

4.バックアップの実施:
定期的に重要データのバックアップを取り、ランサムウェア攻撃によるデータ損失に備えます。

5.セキュリティポリシーの強化:
ネットワークセキュリティポリシーを見直し、適切なアクセス制御を設定します。

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